これまでの活動実績
■2012年10月 「春の森から」,「なとり」
2012年10月8日(月)体育の日に宮城県内2施設に再生アップライトピアノを合唱隊の歌声と共に、お届けにうかがいました。
■仙台へ向かうバスの中で
■ 宮城県仙台市太白区 の特別養護老人ホーム「春の森から」 での贈呈式と歌の集い
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贈呈ピアノ：YAMAHA
■ 宮城県名取市の 介護老人保健施設「なとり」での贈呈式と交流会
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贈呈ピアノ：ATLAS（アトラスピアノ）
■「ピアノお届け隊」一座、仙台公演の一部始終
去る10月8日（体育の日）上野紘機委員長以下「ピアノお届け隊」一座21名は午前8時30分、東京駅八重洲の鍛冶橋駐車場をバスで出発。幸いにも好天に恵まれ、東京の新名所スカイツリーを右に見て首都高を北上、東北自動車道を北に向かうバスの旅を続けました。
快晴の東北路はまさに穀倉地帯。黄金色に輝き、稲刈りを目前に控えた田んぼが車窓の両側にどこまでも続き、またそこここに黄色くたわわに実った柿の木が食欲をそそっています(筆者註=私は柿には目がないのです)。しかしながらこの先においでになる被災された皆さんのお気持ちを思うと、一刻も早くピアノをお届けしたいという気持ちは募るばかりでありました。三連休の最終日で渋滞が予想され、おしっこタイムさえも短縮を余儀なくされそうな深刻ムードでしたが案ずるよりも生むが易し、ほぼ定刻に第一の訪問先、仙台市太白区の特別養護老人ホーム「春の森から」に到着。大勢の入居者の皆さんが職員の方々とともに迎えてくださいました。
はじめに、被災地音楽復興支援委員会より塩谷副委員長がピアノ贈呈に至ったいきさつをご説明してご挨拶。さらに上野委員長から佐々木恵子施設長様に贈呈書をお渡しし、贈呈式終了。早速贈呈したピアノのお披露目のための音楽会の開催。まずは本公演にご同行いただいた前田幸康先生の指揮、岩端由美子さんのピアノ伴奏でモーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を厳かに歌い上げ、合唱の醍醐味を味わっていただきました。
ついで、知る人ぞ知るわが東京合唱団の“唄のおばさん”坂井田廣子さんの歌唱指導で入所者の皆さんも一緒に「村祭り」「もみじ」「ゆうやけこやけ」そして「ふるさと」を大きな声で斉唱。施設内案内も含め、小一時間。入居者の皆さんとの感激の握手に送られて次の訪問地に向かいました。
市内の渋滞に多少押されながらも、ほぼ予定の時刻に二つ目の訪問施設、仙台市の南、名取市にある介護老人保健施設「なとり」に到着。名取市は東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台空港のあるところです。門の前には、「歓迎東京合唱団様」のたて看板が・・・嬉しかったです。建物の中に招じ入れられ、「春の森から」と同様のプログラムで進行、贈呈式は上野委員長から圓谷建治施設長様に贈呈書をお渡しし、続いてピアノのお披露目と合唱の数々を全員で楽しみました。中には指揮を始める入居者の方も出て和気藹々の進行。盛り上がる中で、皆さんとの別れを惜しみつつバスの人になりました。
帰りの東北道は、三連休の最終日ということもあって、かなりの渋滞が予想されました。それでも、バスの二人のドライバー氏の巧みな運転で、30分ほどの遅れが出ただけでおよそ21時40分ごろ東京駅丸の内側に到着。無事を喜び合って解散と相成りました。
今次お届け隊に参加しての感想を申し述べさせていただきます。
予想以上に有意義な時をすごさせていただいた気分です。顔をくしゃくしゃにして満面に喜びをあらわしたお年寄りたちの笑顔に感動を覚えました。中には涙ぐんでいたお年寄りも・・・。それから、施設で働く人々の親身になった介護の姿には手を合わせたくなりました。このような人々の待遇が改善され、お年寄りとともに手厚く維持される社会が必要であることを痛感した次第です。
また、今回訪問の名取市にはよくＴＶなどで報じられ津波の被害の大きかった閖上浜(ユリアゲ浜)がありますが、時間の関係で訪れることができず、その意味で今回の訪問は「大震災の爪あと」に触れることができなかった分心残りではあります。いずれ、次回訪問団を結成するときにはこの目に焼き付けてこようと思っています。
今回の仙台公演一座は次のとおりです。（敬称略）
ツアーコンダクター：塩谷隆英
指 揮：前田幸康
ピ ア ノ：岩端由美子
ソプラノ：坂井田廣子（歌唱指導）・仙波京子・竹田貴子・平岡ひろ子
ア ル ト：梶原典子・佐藤容子・瀧来佐穂・花形由美・森田君子・矢野良子
テノール：上野紘機・梶川 浩・塩谷隆英・松本洋一
バ ス：青木修三・市井善博・近藤安雄・三才萬理・山本洋一
(以上 東京合唱団 近藤安雄 記)
なお、中古ピアノは、団員の平岡ひろ子さん 並びに株式会社橋本ピアノ様から寄贈されたものであり、橋本ピアノ様に2台のピアノの修理・調律をご協力いただき、再生ピアノとして両施設にお届けいたしました。 つつしんで御礼申し上げます。