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これまでの活動実績

■2012年5.6月 岩手県 特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」,吉祥寺

■2014年5月31日・6月1日
岩手県下閉伊郡田野畑村の特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」と上閉伊郡大槌町吉里吉里の「吉祥寺」へ訪問し歌の交流会をいたしました。
「リアス倶楽部」「吉祥寺」の両施設には2012年4月と2014年1月に再生ピアノを寄贈させていただいております。
■歌の交流会
特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」
特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」 特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」
特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」 
吉里吉里「吉祥寺」
吉里吉里「吉祥寺」 吉里吉里「吉祥寺」
吉里吉里「吉祥寺」 吉里吉里「吉祥寺」


■被災地におけるミニコンサートに参加して
やわらかに柳あおめる北上の 岸辺目に見ゆ泣けとごとくに・・・久しぶりに啄木を思い出す 岩手山を仰ぐ、緑豊かな岩手県、その広さ、美しい緑、川のせせらぎを肌に感じて癒される時間でした。バスから三陸鉄道に乗り替えて海岸線を走る、かなり高い場所を走る、トンネルの多いこと!海がたまに見える。車掌さんの説明では、過去の津波経験から高い場所に鉄道を建設してあったとのこと。にもかかわらず東日本大震災では津波は鉄路を破壊したとのこと。いわんや市街地の被害は生々しく、三年前のニュースが蘇ってきます。地震、津波の猛威は人知を押し流し、焼き尽くした。阪神淡路大地震の記憶も新しい。さらに南海地震の確率が高いという報道もある。東京湾に4mの津波予想がある。関東大震災から90年どうなるのだろう。頬つたうなみだのごはず一握の 砂を示しし人を忘れず 被災された方々のご冥福を祈っております。復興に励まれている皆様の平安を願います。

(東京合唱団 沼野博 記)


■被災地交流コンサート2014
2014年5月31日と6月1日に岩手県の田野畑村の特別養護老人ホーム「リアス倶楽部」と大槌町吉里吉里の「吉祥寺」で、被災地の人々との「交流コンサート」(津賀恵理さん命名)を企画したところ、指揮者の前田幸康先生とピアニストの平野裕樹子先生をはじめ第3回追悼チャリティコンサートに参加した合唱団の有志など33名の方々が参加して下さった。このうち20名は、31日の早朝東京を発って東北新幹線で盛岡へ行き、そこから貸切バスで田野畑村へ向かった。北上高地を横断するヘアピンカーブの続く山道はまだ新緑の季節で、若葉に照り映える光がまぶしかった。  リアス倶楽部には、一昨年の4月に再生ピアノを寄贈している。そのとき団員4人で施設を訪問し,入所者の方々と一緒に「おぼろ月夜」などを歌ったことがあるが、「合唱団にしては人数が少ないねえ」との声に、「今度はもう少し大勢で来ます」と約束していたので、ようやく実現できたことが嬉しかった。
前田先生の指揮、平野先生のピアノ伴奏で「アヴェ・ヴェルム・コルプス」の合唱を披露したあと、平野先生にシューマン作曲「トロイメライ」とショパン作曲「子犬のワルツ」を独奏していただいた。ピアノは、直前に調律していたこともあって、驚くほど良い音を響かせていて、みなうっとりと聞き惚れた。次に、「東京合唱団の歌のお姉さん」こと坂井田廣子さんの指導で、定番の「ふるさとの四季」を合唱した。すっかり顔なじみになった「チヨさん」が歌にあわせて指揮の恰好をする姿が2年前と全く変っていなかったのは何よりだった。最後に前田先生の指揮で「ふるさと」を全員で歌ったあと、坂井田さんの音頭で「幸せなら手を叩こう」でお年寄りとのスキンシップを楽しんだ。帰途は田野畑村から久慈まで三陸鉄道のお座敷列車で移動した。駅舎のすぐ前まで津波が来たという駅前で、居合わせた人々で海に向かって黙祷を捧げたあと列車に乗りこむと、「あまちゃん」の中で運転手として登場した金野淳一運行本部長がわざわざ宮古から乗ってきて臨時の案内役を努めてくれた。車窓から時々見えるリアス式海岸の風景は美しかったが、津波で流された跡が痛々しく残っているところもあり、三陸沿岸でも北部の復興は遅れているように見えた。
翌日は、盛岡のホテル前から貸し切りバスで出発、北上駅で日帰り組13人と合流して、吉里吉里の吉祥寺を訪れた。今年の1月に再生ピアノを届けたお寺である。お寺とピアノの取り合わせは奇妙だが、震災直後250人ほどの避難者を1か月近く収容したというお寺の会館で、被災者の心のケアのために音楽療法を施しているのでピアノが必要ということだった。全員で海に向かって黙祷を捧げたあと、リアス倶楽部でのレパートリーに加え、お寺で歌うのはどうかと思ったが、高橋英悟住職が「全くこだわりませんよ。普段聴けない音楽が聴けるのなら地域の人々にも声をかけますよ」と言ってくれたので、ブラームスの「ドイツレクイエム」から第4番を合唱した。平野先生のピアノ独奏に続いて特別参加の仙波敬一さんがトランペットでポピュラーな曲を独奏してくれて会場が和んだ。さらに、地元の「くじら山合唱団」が地元に伝わる子守唄などを合唱してくれた。最後は坂井田廣子さんの機転で、「幸せなら手を叩こう」の号令一下、全員が一つの輪になった。参加者の中には、束の間とはいえ大震災以来心にかけていた被災地の人々に寄り添うことができたと涙ぐむ人もいた。

(東京合唱団 塩谷隆英 記)

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